デジタル化社会への大きな流れに伴って私たちが使用するデジタルの単位にも少しずつ変化が見られるようになってきております。
パソコンの普及が最も急速に進んだとされるのは1990年代です。
尚、2000年代に入ってもこの大きな波は続き、一家に一台のパソコンが徐々に定着しはじめ、一人一台の時代になると予想されました。
しかし、日本では2000年代初頭はこのパソコン市場の急成長は見られましたが、その後、市場が徐々に頭打ちになりはじめます。
このパソコン市場の頭打ちとも見られる現象の背景には、携帯電話やスマートフォンなどのモバイル端末の通信インフラが整い始めた事が要因にありました。
この他、情報端末の他、電化製品などあらゆる分野のデジタル化が進んできましたが、このデジタル化社会への変化によって近年とても多く見かけるようになってきた単位がTB(テラバイト)単位です。
アナログテレビは既に終了し、インターネットも動画サイトが圧倒的に流行しているように、今後一般ユーザーが取り扱うデジタルデータの容量はますます大きなものとなります。
そのためテレビの録画やパソコンの動画データの保存などあらゆるデータの保存には大きな容量を誇るHDD(ハードディスク)が求められるようになってきた訳です。
テラは今やギガを超えて主流の単位として認識されつつある情報媒体の容量を示す単位でもあるのです。
テラという単位が身近に感じられるようになったのはデジタル化が大きく進展した2000年以降になってからのことです。
一般的に市場で使用されているテラとはテラバイトのことでデジタル社会においてはデータ容量やハードディスク(HDD)などのディスク容量を示す単位として使用されております。
一昔前まではギガ(G)という単位でさえも馴染みが薄かった時代がありましたが、アナログ製品の多くがデジタル化を遂げた現在ではテラバイト(TB)単位の認知度もどんどん高くなってきております。
1TBのハードディスクと言えば「とても大きい容量」というイメージがあるかもしれません。
では、実際にテラバイトはどの程度の容量なのでしょうか?
結論から見ると、この1テラはギガに換算すると1024ギガに相当する容量を示します。
※1テラ(1TB)は1024(1024G)ギガ
ちなみにギガ単位の項でも解説しておりますが1ギガの大きさは1024メガです。
デジタルカメラやデジタルビデオカメラ、ノートパソコンのHDD等に内蔵されているディスク容量の多くはギガ単位が主流ですから、「ギガ」と「テラ」の2つの単位は今後の主流単位として是非とも把握しておきたい単位であると言えます。
テラ(T)単位は元々SI接頭辞として古くから存在する単位です。
しかし日本で広く認識されるようになったのは外付けHDD(ハードディスク)の需要が高まってきた点にあります。
尚、デジタル機器で使用する2進接頭辞におけるテラバイトは「1TB」などと表記されるようにおそらく多くの人が認識しているテラ単位はテラバイトを指しております。
TV番組や動画サイトなどをダウンロードした際にデジタルで録画したデジタルデータをDVDに焼いたり、ハードディスクに保存したりする個人ユーザーが急増するようになった近年では、パソコンやDVDレコーダーのハードディスク容量だけではディスク容量が不足するケースも多くあります。
これは、静止画である写真よりも動画の容量が圧倒的に大きいサイズであり、またより高画質な録画データであればあるほど容量も大きくなってくるためです。
その為、USBなどで簡易的に接続が可能であり、情報データの保管庫として使用出来る外付けハードディスクの需要が大きく伸びてきた訳です。
現在は6テラバイト~12テラなどの更に大容量の外付けHDDが市販されております。
尚、ハードディスクメーカーとして大きなシェアを獲得したのはロジテックやバッファロー、そしてIO-データなどのメーカーです。
外付けハードディスクはデジカメで撮影したデータの保管・バックアップやパソコンデータのバックアップなどの利用だけの場合は個人で利用する場合は240GB程度でも十分間に合うケースも多くあります。
しかし動画などのデータ容量が大きいデータの保管では120ギガや240ギガなどの主流の外付けHDDでは容量が不足するケースも出てきます。
初めて2007年に1テラの単体外付けHDDが販売されてから、多くのユーザーが1TB以上のハードディスクを求めるようにもなってきたのもやはり、個人が扱うデジタル情報の容量が圧倒的に大きくなってきている証であるとも言えるでしょう。
外付けのハードディスクを検討する場合に誰もが気になるのは実際にどのくらいの時間の録画が可能なの?といった具体的な録画時間への疑問ではないでしょうか?
この録画可能な時間は録画を行う媒体や画質によっても変化してくるものであるため一概に何時間と定めることはできません。
これはVHSビデオなどとは違い、ハイビジョンなどの録画方式やBSデジタルなどの媒体によってもデータ容量が異なってくる為です。
録画品質が高いBSデジタル110度CSHD画質の場合、一般的には1テラバイトのハードディスクで80時間超の録画時間です。
尚、CSHD方式は約24Mbpsである為、理論上は1TB容量のハードディスクで87時間程度の録画が可能となる計算になります。
また同様に地上デジタルHD方式で録画する場合の録画時間の目安は120時間程度です。
尚、標準の12MbpsのSD画質で録画する場合は計算上は約170時間超の録画が可能となります。
2テラの場合は単純にこの2倍の録画が可能となりますので、標準画質の場合は340時間以上の録画時間となり、2時間以内の映画であればHDD1台で170本の映画を録画できる計算となります。
情報化社会と言われる現代では、あらゆる情報がデジタル化され、ギガやテラといった単位が日常的な単位のひとつとなりました。
尚、このテラ(TB)の1024倍の大きさを誇る更に大きな単位にはペタ(P)と呼ばれる単位があります。
1024ギガ(G)という圧倒的に大きな容量思えたテラ(T)単位の更に1024倍であるペタと呼ばれる情報容量の世界は今は途方も無い容量のように感じます。
しかし、既にペタ容量が実用化されているデジタル分野も実は多く存在しております。
テラの上の単位であるペタ。実はこのペタバイト単位もある分野では既に一般的に使用されております。
その代表的な分野がレンタルサーバーなどで知られる「サーバー分野」です。
大容量の記録媒体を必要とするサーバーではペタバイト(PB)単位は既に主流の単位となっているのです。
今はイメージが沸きにくい部分もありますが、多くの個人ユーザーがペタバイト容量のHDDを普通に利用している時代が数年先に待っているのかもしれません。