UV加工と記載された商品・製品は現在とても多く存在します。しかし、このUV加工の「UV」とはそのもそもいったいどのようなものなのでしょうか?
UV加工と言われると、紫外線を防止してくれる機能がついた製品であるという方をご存知の方は多くいらっしゃるかと思います。
それほど、現在は日本においてもUV加工という言葉が広く定着しております。
ここからは夏場の強い太陽光に代表されるUVの影響や家庭用品品質表示法など、UVについてもう一歩踏み込んだ知識をチェックしていきましょう。
紫外線対策の製品に記載されているUVとは、紫外線の英語のスペルである「ultravioletrays」が由来となっている言葉です。
製品化されている主な商品には、UV加工と表記されているUVカットサングラスや帽子、建築用のガラス、肌のトラブル対策としてはUV化粧品などがあります。
これらは全て紫外線の対策、紫外線をカットする目的で加工された製品であることを示しております。
※Point!UV加工とは紫外線対策を施した製品であるという意味
「地球温暖化問題」「Co2排出量の増加」など、現在の地球環境はたくさんの問題を抱えております。
中でも、これらの問題が原因となって引き起こされる「オゾン層の破壊」は私たち地球上の生物全てが抱えている大きな問題であり、オゾン層の破壊によって太陽からの紫外線が年々強くなり、人体へ悪影響を与えるようになってきました。
その為、このようにUV加工が施された製品に人気を集まるようになってきているのです。
近年では夏場に発売される製品でUV対策がなされていない製品を探すほうが難しいような状態となっているのも、製品を販売する為にはUV加工が外せないような経済市場へと変化し始めていることが原因にあります。
紫外線はイメージ的に出来る限り浴びてはいけない危険な太陽光線というイメージが先行しているように思われます。
しかし紫外線そのものが人体に悪影響を与えるのか?というと実はそういう訳でもありません。
人間は太陽からの光と熱とともに適度の紫外線を受けることで人体内の細胞を活性化させているという事実があります。
生命の活動において紫外線もまた欠かすことのできない重要な要素の一つであることを把握しておく必要があるのです。
紫外線が問題となる原因は、紫外線そのものではなく「紫外線の照射量」が問題を引き起こす原因にあります。
あまりにも大量の紫外線を受けると人体の特に皮膚組織に悪影響を与え、また皮膚の下部では強い紫外線によって軽い炎症を発症しやすくなる事が確認されております。
そして更に、この皮下組織部分の炎症状態が長期的に続くと皮膚組織は「皮膚がん」を発症しやすくなることも確認されております。
私たちヒトは適量の紫外線を必要としながらも、多くの紫外線に対応できる構造にはなっていないのです。
日焼けサロンでは適度の紫外線を照射することで肌の色をこんがりとやわらかい茶色に焼き上げます。
紫外線を扱うことによる皮膚への負担が懸念されているのは確かです。しかしやはり日焼けサロン(略してヒサロとも呼ばれる)は若者にとても人気が高く週一ペースで通い続けるような常連客が多いのも確かです。
しかし、安全性が高いとされてきたこの日焼けサロンの照射器であっても発がん性を高める可能性があるという研究報告が登場し大きな話題を集めた事があります。
この研究報告の内容は簡潔にまとめると日焼けサロンに数年単位で通い続けた被験者が皮膚がんを発症するリスクが通常の2倍以上になるという検証結果でした。
この研究は今後も更に継続的に続けられていくとの事なので、日焼けサロンに関しては何らかの予防対策が求められるようになってくるのかもしれません。
日焼けサロンを経営している方にとってはありがたくないお話かもしれませんが、今後の重要な研究課題であるとも言えそうです。
但し、この日焼けサロンの照射器からの紫外線が皮膚がんの発症リスクを高める可能性、いわゆるリスク因子については日本ではまだ立証されておりません。
その為、海外では照射器の導入などに規制や基準を設けている国もありますが、現在の日本ではこのような皮膚がんに対する対応はまだなされておりません。
UVカット機能付きファッションサングラス。このようにUVカットをうたう製品は多くありますが本当にこれらのサングラスにはUVカット効果があるのでしょうか?
またUVカット製品の品質を見極めるポイントはあるのでしょうか?
夏場になればコンビニエンスストアなどでもサングラスコーナーが設けられるように夏場のサングラスの売れ行きは毎年好調です。
中でも「UVカット」と記載されたシールなどが貼ってあるサングラスの売れ行きはやはり好調です。
これらのUVカットと謡われているサングラスは1000円程度で購入が可能な製品も多くあり、UV加工製品と特に加工が施されていない製品の価格差もそれほど感じられません。
そうなってくると今度は「果たして本当にこれらのサングラスはUVカット機能が働いているのだろうか?」という疑問も浮かんできます。
UV加工製品をチェックしてみると「UVカット率99%以上」などと記載されているシールが貼り付けられているのを良く見かけます。
このUVカット99%以上と記載する規定は、しっかりとした紫外線測定検査を受けた正規品が受けることができる認定品である事を示します。
この規定を設けているのが「家庭用品品質表示法」と呼ばれる法規であり、この品質表示法に則した商品であるかどうかがUV加工製品を見極めのひとつのポイントとなってきます。
※UV加工製品は家庭用品品質表示法の記載を確認する
但しここで把握しておきたいポイントとしては、家庭用品品質表示法の基準をクリアしていない製品であったとしてもUVカットと記載されている製品が多く存在する事です。
家庭用品品質表示法は経済産業省が設置している機関が運営を行っております。
正しい一定基準の品質基準があるかどうかの検査を得て認定を受けた商品には、経済産業省認定の「緑色のタグ」がつけられているのでチェックしてみましょう。
UVカットサングラスは現在ではコンビニエンスストア等でも販売されており、身近な製品となり軽く調べただけでも実に様々なブランド、種類が存在しております。
しかし、これらの製品の多くは紫外線カットを謡ってはおりますが、実際にタグのない製品は全て「デザインサングラス」または「ファッションサングラス」と呼ばれる類の製品です。
紫外線透過率が記載されていたり、UVカットと記載されていたとして検査を受けた認定品であるとは限らないというわけです。
実際に検査を受けていないサングラスは安価な製品も多くあり、普通のUVカットなしのサングラスと比較しても価格もそれほど変わりはありません。
本当に目の保護を考慮した上でサングラスを検討していく場合は、やはり経済産業省認定の品質基準をクリアした「緑色のタグ」がついている製品を選択することがひとつの選択基準の目安となると言えるでしょう。